6月のみやび洗講習会(着物の仕上げ・現物処理)
6月3日に「みやび洗しみ抜研精会」定例講習会が行われました。
今月の講習内容は、吉田 指導員による「着物の仕上げ」実技講習。
<着物用ハンガーに吊るして、生地の「詰まり」や「変形」を確かめてからプレスをします>
会の教材用着物での講義予定でしたが、会員が持参した着物での実技講習を行いました。
この着物は、裏地が弛んでいる事からも、全体的に表生地が詰まっている事が分かります。
正式な着物の仕上げを行う店であれば、キチンと詰まった表生地を伸ばして仕上げを施すはずですが、
比較的、料金の安い店の中には、詰まった生地を修正せずにシワだけを伸ばすプレスで済ませている所も有るようです。
その判断ですが、吉田 指導員が実施しているように(上の画像)ハンガーに吊るしてみて生地が弛んでいるか確認すれば分かります。
ただ闇雲に生地を引っ張ってアイロンを掛ければ直るような簡単なものではありません。
着物の仕立ての事からどのように、何処を伸ばせば良いのかをポイントを解説しながら講義頂きました。
講習生は、その模様を聞き漏らさないように真剣に講義を受けています。
午後からは、各自が持参した「現物処理」を行いました。
画像は、「ネクタイにシミが付いたものを、お客様自身で染み抜き処理をして白くスレが出来てしまった」という品物を、大堀 指導員が修正しました。
結果はコチラです。
スレ部分を『染色補正』により修正しました。
講習会の最後には、本日実施した事例と修正法方を会員全員で共有することにより、技術の向上に役立てています。
2012年06月06日 (11年前)