4月のみやび洗講習会(しみ抜き剤の実験・地直しの基本)
「みやび洗しみ抜研精会」講習会は、毎月第1週目の日曜日が講習日となっているのですが、会場の都合により今月は第2週目に行いました。
まずは新会長からの挨拶に続き、新しく取り寄せた『しみ抜き薬剤』の使用テスト試験を行いました。
「しみ抜き剤」は『シミ』を落とす薬剤ですから、どの種類のシミに効果があるのか?という事を知ることは当然ですが、それ以上にお客様からお預かりする品物に悪影響を与える可能性のある薬剤もあるので、どの素材に使用で来るのか?という事もプロとして把握しておかなければなりません。
今回は実際に数種類の生地にシミをつけて、「シミの落ち具合」と「素材別の対薬品性」を実験してみました。
< 用意した5種類の試験布です > < 約10分経過した状態 >
アセテートの試験布はすでに溶けはじめています。
< 引き続き、加熱した状態 >
しみ抜き剤は「加熱」すると働きが良くなることが、この画像をみても分かります。
しかし、アセテートに続き他の試験布の状態も怪しくなってきたものもありました。
シミを良く落とすしみ抜き剤は、強力な薬剤を使用している場合が多いので、その分品物の生地素材にも影響を与える事もあります。
そのような事も考慮して「染み抜き剤」を使いこなしてこそ、本当に染み抜きが上手い!ということになります。
午後からは「地直しの基礎」を新年度最初の講習日ということで再度行いました。
「色の三原色」等の基礎知識はサラリと終え、今回は『筆の使い方』に重点をおいたものです。
「地直し」(染色補正)といっても、ただ単に色を塗れば良いものではありません。
そこには「染料の走りのコントロール」「平らに染料を挿してゆく技」など、言葉では表せない様な匠の技術があります。
講習を受けてて思った事ですが・・・・・
「もし、しみ抜き技術を覚えたい!」とお考えの方が居たとしたら、今が入会のチャンスです!!
新年度を迎え、一からしみ抜きの基礎をおさらいしようとしているので、初心者の方も一緒に講習が受けられる体制となっています。
「イヤ、私は基礎は十分理解しているから・・・」という方は、しみ抜き歴30年以上の「研究科」の会員達と一緒に、ワンランク上の技術を研鑽しては如何ですか?
もう一度言いますが、新年度を迎えた今が入会のチャンスです。
貴方も「みやび洗研精会」に入会して、一緒に研鑽を重ねませんか?
2012年04月11日 (12年前)