本日は教材を使った講習会を行いました。
テーマは主に『ドライクリーニングについて』です。
みなさんはドライクリーニングってご存知でしょうか?
あれって実は、有機溶剤を使った洗い方で、長所・短所があるんです。
その辺はクリーニング師にとっては当たり前に知っていることですが、当たり前なことから今後使える知識まで学ぶことできました。
◆ドライクリーニングとは
有機溶剤で洗う方法。
・油性汚れをよく溶解できる。
・不溶性の汚れを効率よく落とすことができる。
しかし
・水溶性の汚れを落とすことができない。
◆クリーニング店によって洗浄力の差がすごくある
洗浄力の差は3倍程度違うこともあるそう。その理由は溶剤管理。
◆KB値
有機溶剤による洗浄力を示す値で、この値が高いほどよく汚れを落とすとされる。
◆各溶剤の洗浄力の違い、種類、特徴
◆石油系溶剤の強み
・衣類に対してのダメージが少ない。
・溶剤が比較的安価。
・毒性が低く取り扱いが比較的楽。
◆石油系溶剤の弱み
・溶解力、洗浄力がやや低い。
・揮発性が低く、生産性が悪い。
◆石油系ドライマシーンの仕組み
◆溶剤管理が悪いと
溶剤管理が悪いと、ひどいところはコーラ色なんてところも?!※基本は無色透明
→逆汚染(洗っているはずが逆に汚れをつけてしまう状態)してしまう。
◆酸価値
酸価値を測定することで、どれくらい溶剤が汚れているか把握できる。
酸価値が上がる原因は脂肪酸の量。
これが多くなると、悪臭の原因となるため、溶剤管理はやっぱり重要!
◆汗抜きドライが必要。
ドライクリーニングでは汗の汚れは落ちません。
そこで、ドライクリーニングでも汗をやや落としやすくする特殊な洗剤を使って洗う方法もある。
しかし、多少落ちる程度。
また水分が多すぎると、ウールの収縮フェルト化などに繋がってしまう。
◆ソープ量
ソープ量が多いと、水分を抱けないので乳化してしまう。
◆ソープの性質の違い
アニオン・ノニオン・カチオンの性質を把握したうえでソープを選択すべき。
※具体的な数字や事例などは掲載できませんがご了承ください。
ドライクリーニングの溶剤管理をしっかり行っていくことで、洗浄能力を高めていこうと思いました。
2020年10月04日 (3年前)
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