5月のみやび洗講習会(ジーンズの洗い・色素のテスト布)
5月のみやび洗講習会は、GWの真っ只中の講習会にも関わらず、多数の参加者で行われました。
まず賛助会員 森山機材 専務より「ジーンズ」についての講義。
「ジーンズ」は1870年代のアメリカで作業着として誕生し、100年以上経った今、ファッションアイテムへと変わった。
そんな「ジーンズ」の魅力と、我々クリーニング業者の役割についての話。
~ ジーンズは洗うべき? ~
ジーンズの”魅力”の一つとして「色落ち」というものがありますが、
一般の人はどれ位の頻度で洗濯をするのでしょう?
ある統計によると、「年に一度も洗わない」と答えた人は半数近くも居たという結果も!?
ジーンズの古びた風合いから汚れが目立たない為、あまり気にしていないとか・・・
しかし、クリーニング業者である我々に言わせたら、「汚れたら(着用したら)洗って欲しい!」
汚れが目立たなくとも、着用すれば確実に汚れています!!
そして「強度テスト」ということで、ハーレー・ダビッドソン(大型バイク)に引っ張ってもらい、耐えた時間を比較したところ、
「一度も洗っていないジーンズ」は7秒で裂けてしまったところ、
「履くたびに洗っていたジーンズ」は16秒も耐えたという結果でした。
これは、ジーンズを洗わないでいると長持ちするどころか「カビ」が繁殖して繊維を劣化させてしまうからだそうです。
「ジーンズ」のオシャレはまず、綺麗な状態で着用することからという事ですね。
続いては「しみ抜きテスト布」の実技
素材: シルク シミの種類: インク ・ 酸性染料
過去に出題したテスト布の傾向として、「地直し」をしなければならないような課題が余りなかったという事から、
今回は「地色の剥げやすい」題材をあえてテスト布として取り上げました。
会員皆、苦戦していたようです。
結果、皆それぞれ落とす事が出来た中、みやび洗しみ抜研精会恒例、綺麗に仕上がった人からの解説会です。
以上の「波多野クリーニング」 「吉田クリーニング」 「稲村ドライ」より染み抜きの方法を解説して貰いました。
中でも「波多野クリーニング」の結果は驚く事に、皆「染色補正」までの工程を考え作業していたところ、修正なしで染み抜きを完了していたことでした。
これは我々プロからみても素晴らしい結果であり、見習うべき技術でもありました。
本人いわく「面倒な染色補正はしたくなかっただけ、特別な事はしていない」という事です・・・
まさに”達人”のコメントだと思いました。
そんな達人達のお店は・・・・
2011年05月01日 (12年前)